木星通信 @irakusa

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「この訴訟は大変重要な価値があります。裁判所の良識が問われる裁判です」
仙波敏郎さんはそう切り出した。
力強い声で濱田正晴さんの裁判の正当性、オリンパス社側の問題を語ってくれた。


オリンパス社が配置転換無効の最高裁判決を受け入れず、内部通報した濱田正晴さんを営業の現場に戻す事を拒否し、社内で仕事を与えず、干し続けている事に対して濱田さんが1500万円の損害賠償請求を東京高等裁判所に起こした事について、愛媛県松山市に住む、仙波敏郎さんに意見を聞いた。

(インタビュー期日2012年9月5日午後1時〜)

___濱田さんの損害賠償請求の額1500万円についてどうお考えですか__

仙波「高くない、むしろ安いくらいだ。濱田さんの被った被害は金額にするともっと膨大な額でしょう、海外なら億単位の請求額になる筈だ!」

___海外では億単位のコンプライアンス違反への判決も出ています__

仙波「そうでしょう?だいたい、損害賠償請求なんて高く設定しても判決で出る金額はその半分から一割がせいぜいです、それを考えたら安い金額ですよ!彼の今置かれている厳しい環境を考えたらね、たとえ全額認められても1500万円は安過ぎます!」

___濱田さんはチームリーダーだった営業職を外されたばかりか、全社員の接触禁止(会話禁止)というパワハラを受けています__

仙波「僕も警察官時代、裏金作りを拒否したら昇進の道を閉ざされ、仲間から無視され、凄まじい苛めに遭いました、彼も似たような状態でしょう、パワハラって言っても要は苛めでしょう?」

___苛めを苦にして大津の中学生が自殺した事件は大問題になりました__

仙波「死なないと騒がない世の中では駄目だ!
死なないと、起こってる事に関心を持たない世の中ではだめなんです!

___今起きてる事に関心を持て、という事ですか__

仙波「そうです!
最大の問題は会社のメンツの為に最高裁の判決を無視し続けるオリンパス社にあります。その事への提訴ですから、今回は裁判所が「判決を無視した会社」へ、どのような判決を出すか、非常に珍しい、注目するべき裁判だと僕は思いますよ」

___確かに珍しい裁判ですね、判決に従わない事、というシンプルな提訴内容ではありますが__

仙波「裁判所の良識が問われる裁判です、ですから注目もして頂きたいし、オリンパス社が今、社員にどんな事をしてるか、世間の皆さんも、もっと関心を持って欲しい。そして公益通報者、内部通報者を社会全体でどう守るか、という事も、合わせて考えて欲しいと、僕は思います」

___今何が起きているか、何が問題か、そしてどうしたら良いか、判り易いお話でした有難うございました。


仙波敏郎さんは愛媛県警の元警察官。裏金作りを拒否したとして職場で無視されるなどのパワハラに耐え続けた。
著作は現職警官裏金内部告発

写真は2011年、8月31日
濱田さんが勝訴した東京高裁判決後の裁判説明会で濱田さんの話に聞き入る仙波敏郎さん
下写真の右側は同じく「運送業界闇カルテル」の内部通報者串岡弘昭さん。


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カメラや精密機器制作の老舗、オリンパス社社員の浜田正晴さん(51)が内部通報後、配置転換された後、それに対する最高裁の判決にオリンパス社が従わなかったとして、9月3日1500万円の損害賠償を東京地裁に求める訴えを起こした。


裁判内容は今年6月に出た最高裁の判決を無視し続ける事によるものであり、7月以降会社からの子会社への「肩叩き」が何度かあったが濱田さんは本社勤務を希望して話し合いは平行線のままだった。

濱田さんは2007年10月に会社に設けられた内部通報制度(社員の不法な行為を通報し、公益が損なわれるのを未然に防ぐ為の社内部署)を利用して内部通報を行なったが、その内部通報のメールは部署の<手違い> から周囲に漏れ、全社員の知る所になった。

8月には季節外れの人事異動があり、濱田さんは営業部から外された。
濱田さんは内部通報後の配置転換として、元の営業部に戻る様、オリンパス社を提訴した。
裁判は最高裁まで争われ、濱田さんの配置転換(人事異動)を無効とする判決を出し、濱田さんは勝訴した。
しかしオリンパス社はその判決に従わず、濱田さんを閑職のままにして全社員の接触禁止等のパワハラを続けている。

この裁判は「内部通報」「一市民の公益通報とは」「公益社保護法の罠」
「会社のパワハラと苛め」「判決と会社のメンツ」「サラリーマンの矜持」など一市民と係わりの深いものだ。会社勤めをしていたら誰もが被害者にも加害者にもなる、当事者性の高い民事裁判だ。


正当な内部通報行為で左遷を受た濱田さんの会社への提訴のポリシーは一貫して揺るぎない物がある。
一社員の大会社の営業職へ復帰をかけた闘いの一途さには誰もが刮目する。

濱田さんを突き動かしている原動力はオリンパス社への<愛社精神>だ。
そして営業職が会社の根幹を支える重要で人材変え堅いスペシャリティーの高い部門だとし、それを会社のメンツと引き換えに潰すような事で良いのか、正直者が馬鹿を見る世の中で良いのか、という正に公益を世に問う為の物だ。

写真は2011年8月31日東京高裁で勝訴して司法記者クラブで感想を述べる濱田正晴さん。

濱田正晴さんのブログ。裁判内容や期日などが連日更新されている。

オリンパス現役社員のブログ 「公益通報者が守られる社会を!ネットワーク」



 

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甘利明前経産省大臣がテレビ東京を提訴!原発スラップ訴訟の行方は_


驚くべき裁判が8月28日にあった。

2012年8月28日の東京地裁103号法廷、2時から始まった裁判。
私は傍聴席にいて、終生忘れられない程の衝撃を受けた。 

原告(訴えた方)は甘利明議員(68)。
被告(訴えられた方)はテレビ東京とテレビ東京記者三名、被告に座っていた記者は、テレビ東京ディレクター、
報道局、取材センターの阿部欣司氏である。

甘利議員と言ってもピンと来ない方も多いだろう。
甘利議員は前与党・自民党時代に原発行政と係わりの深い前経済産業省の大臣を歴任した人だ。

甘利議員が怒った放送されたインタビュー内容は傍聴した所、「今までの原子力行政、自民党、経済産業省大臣としての責任はあるのか。またその事故想定、事故対応の間違いを認めるのか」である。
そのインタビューを甘利議員は途中で拒否しインタビューの部屋から別室へ姿を消したという。

それをそのまま放送した事による損害賠償と謝罪広告の裁判だ。

甘利議員が訴えた内容は、「インタビューを許可なく放送し、ワイドショー的な人を貶める内容の物で自分に悪印象を与える物だった」
テレビ東京は取材途中で居なくなった甘利議員の椅子を写し「取材は中断となりました」とナレーションとテロップを入れて放送した。
それに対しての賠償(約1000万円)と謝罪広告を求めた東京地裁での民事裁判だ。


甘利議員は「嵌められたと思いました」「人を貶める目的で報道されたものだ」放送後、有権者から苦情が事務所等に相次ぎあり、友人からも「あれじゃぁお前が逃げたみたいだ」と言われたと裁判官に訴えた。


一方の阿部記者は福島県現地取材で被災者の声を聞き、2012年2月20(月)の福島第一原発入構取材に行き、事故現場にも直接足を踏み入れた数少ないジャーナリストだ。

裁判は休息を挟んで2時間半に及んだ。
甘利氏本人の意見陳述、テレビ東京の記者阿部氏への証人尋問が40分程ずつ行なわれた。

甘利議員は終始、自身の名誉を毀損された事についての意見陳述を展開した。
阿部記者が一方的な勘違いで「甘利氏がインタビューの途中で津波の話を持ち出されたらので逃げた」と言う印象を与えるテロップやナレーションを被せられたと憤る。

しかし放送された番組では、甘利議員の
津波被害での防災想定が3・11前と後では意見がちがっており、その事を視聴者に示された事に気まずくなって取材を拒否して逃げ出したように見える。

甘利明VSテレビ東京

放送番組全体の責任を、記者一人に被せようとするスラップ訴訟の匂いが代理人や甘利議員の言葉の端々から感じる。

特筆すべきは、阿部記者の 意見陳述だったと思う。
「福島の被災者の声を聞いて、甘利議員は余りに無責任だと思いました」
「放送ではその事を視聴者に伝えたかった」
阿部記者ははインタビューの途中で居なくなったのは事実で、その事実をそのまま放映しただけだと証人尋問で力強く反論した。

衝撃を受けたのは阿部記者の甘利氏のインタビュー対応の言葉だった。
国民の信託受けている政治家とは思えない発言のその内容を列挙しておく。


この日、甘利議員が放っていた無責任な言葉の数々。

「日本なんかどうなっても良い」(阿部記者が取材の時に受けた言葉)
「私を陥れるために取材しただろう」(←前大臣に責任を問うのが陥れる行為なのか)
「自民党時代の津波への事故対応には誤りがあった」(これは意見陳述の時裁判官の問いに答えて)
「こんなもんが放送されたら自分の政治生命は終わりだ」(原告弁護士が甘利議員の言葉を代弁したもの)
「原発事故の責任を押し付けられたらたまったもんじゃない!」(阿部記者が取材の時に受けた言葉)

傍聴席には群馬で「被爆者の献血欲しいですか?」とtwitterで呟いて除名になった桐生市の庭山由紀さんもいて、甘利氏が「日本なんかどうなっても良いんだ!」と言ったと阿部氏が証言した時、失笑されていた。

真の愛国者の行くべき場所は、竹島ではなく、この裁判傍聴席だったろう。

甘利議員の代理人が責め立てた、阿部記者との壮絶な弁論の応酬は終生忘れられない。
次回は口頭弁論で書面のやり取りとなる。

次回裁判は 2012年 10月30日 3時 411号法廷。


今回の裁判、甘利氏は自身の
意見陳述が終わったら、阿部記者の証人尋問を待たず、脱兎のごとく法廷から姿を消した。

この件について、取材を続けます。
また、この裁判傍聴者である私への取材も歓迎致します。
Twitter @irakusa へメンションを投げて下さい。
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 前回、かなりの反応がありました、園良太さんのインタビュー「園良太君、保護房など語る」に続いて、園良太さんが、逮捕された理由、その原因は何なのか詳しく話して頂きました。

 皆の知りたい事_何の為に江東区区役所に抗議に行ったのだろうか?
2012年2月8日に何が起きたか_何故園さんや支援者達は江東区に抗議しているのか?

 野宿者を守る為に集まった支援者達と江東区(主に江東区が雇った警備員)との戦争のような闘いの様子を聞きいて、園良太さん逮捕は「器物破損と威力業務妨害」ではあったが、江東区区役所の野宿者強制排除のやり方にも、暴力的で非人道的な物を感じる人は多いのではないだろうか。

__堅川の野宿者強制排除の様子・背景を教えて下さい__

園「仮にその野宿者をAさんとします、Aさんは堅川で今まではなんの問題も無く野宿者として暮らしてきました。
しかし、2012年の2月8日に野宿している場所へ江東区区役所が強制代執行をかけて来たのです」

__何故、区役所は強引な措置を取ったのでしょうか__

園「東京スカイツリーが出来て、近くに観光客を呼びたい、その為に見た目が良くない野宿者が居たら困る、そんな理由です、だからAさんは、何度も立ち退きを迫られて、引っ越しを考えて荷物も整理を始めていたのに、追い出しをかけられたのです」

___Aさんはどうなりましたか__

園「支援者10数人が堅川の強制排除に抗議し、抵抗しましたが、向こう(区役所は)ガードマンや役人100人以上の数で支援者とAさんを引き離し、保護するという名目で救急車に乗せました。その日8日は、僕は堅川に行くのが遅れて、現場にはたどり着けなかったのです」

__Aさんは救急車に保護された後どうなりましたか__

園「保護と言っても当のAさんは嫌がってましたし、支援者の同乗を救急車は拒否しました。支援者の目の前で連れ去られたのと一緒です」

__病院に検査の名目で搬送されたのですか__

園「でも、どこの病院に連れ去られたか、全く判らず、とても寒い日で僕らは必死で探しました」

__まるで警察のようにAさんを捜索したのですか__

園「そうです、結局、慶応三田病院に搬送されていたそうです、その後、形だけの検査を受け、三田の近くの路上解放されて、僕らの仲間が発見しました。もし見つからなければ、路上で凍死していた可能性もありました。Aさんは今、Aさんの仲間と一緒に安全に暮らしています」

__園良太さんは、8日のAさん強制排除の事件の抗議の為に江東区区役所へ抗議に行き、9日に逮捕されたのですね__

園「話し合いをするという区役所の約束も反故して来ました。それで抗議に行きました」

__再開発、商業施設増設の犠牲が堅川野宿者強制排除の理由ですか。高齢の野宿者には酷い対応ですね__

園「
高齢の野宿者の多くは昭和20年代に高度経済成長の労働力として期待された『金の卵』と呼ばれた人達です」

__街や都市にとって
働けなくなった高齢者は邪魔者ですか__

園「要するに、区や街、都市は<お金の無い奴は死ね>と言ってるのです。貧しい弱い立場の若者が野宿者を攻撃したりする事もあります。弱者に対しての教育がないのが苛めへの根本であるとも思います」



__園さんのお話からは街が、金の卵達によって作られ、またそれが再開発で排除されてる上で成り立つ風景である事が解りました、有難うございました__



 貧困弱者なんて。
自分とはほど遠い、関係ない人達、想像出来ない人達_そう思うあなたも、これからの社会の流れの中で、「何もしない自分」がいつかは貧困弱者になってしまう、そういう日が来る事を考えながら街を歩いて欲しい。
人びとを飲み込み、怪物のようにお金が無い人間を排除し続ける社会に生きる事は、自分も飲み込まれていつかは吐き出され、野宿者になる可能性もある事に気がつくだろう。

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今、一票をいれるべきは誰なのか。
国民の最大の関心事である「脱原発&再稼働」について国会議員に問う!
「原力発電への基本的見解」アンケートを市民が実施。
経産省テントひろばに集まる女性達が始めた。

8月20日〜21日の二日間かけて衆議院と参議院の全国会議員に向けて、アンケートを実施。
渡した相手は議員個人や秘書や事務員など、約700枚を手渡しした。

期限は9月5日まで。

まだ余り返信は無いと言う。

経産省テントひろばでアンケートの集計をしている『放射能を考える下町ネットワーク』の小林愛さんから話を聞いた。



__どのような内容のアンケートですか、目的はなんでしょうか?__


小林「原子力発電所の基本的見解を問うものです原子力発電について。A・止めるべきだB・続けるべきだ。そして現在の原発についてA稼働させない・B稼働すべきだの二点です」


__シンプルですね__

小林「意見欄のコメントを重視したく、アンケートも付けたのですが、選挙が近いのでデリケートになってるっていうイメージでした」

__この目的は__

小林「選挙民に原発への考えを明らかにする_というのが目的です。もう政党も関係なく、政党の枠組みを外して、原発に対しての意見意志を問う物です」

__手応えはどうですか__


小林「中に返信用封筒を同封しましたのでテントひろばに戻ってくる様にしました。
それで戻って来てるのが今(28日)39枚なのです」


__アンケートの回答を見てどう思われましたか__


小林「まだ、議員さんの中にはまだまだ<他人事>のように思ってる方達もおられますので、このアンケートに答える事で真剣に考える機会になればと思いますし、それを見て私たちもしっかり議員を選びたい、と思いました」

___有権者にとって今一番知りたい事ですね投票する議員が脱・なのか推進なのか__

小林「脱、賛成の議員さんの反応は両極端でした。脱原発に賛成されている方は議員会館の自分のお部屋(事務所)に脱原発のポスターを貼ってらっしゃる方もいますし、部屋の節電に勤めている方も居ました。しかし、冷たい対応ですとか、受け取りを拒否される議員さんもいたのです」

___有権者のアンケートに答えないというスタンスの議員さんもいたのですね__

小林「アンケートを配って一週間、全議員に約700枚配布して期限は9月5日ですが、
戻って来てるのが39枚、正直、少ないです」




9月5日までに、誠意ある対応を見せる議員がどれだけ居るのか、国民の最大の関心事である脱原発・再稼働問題について、政治家として有権者に納得させられるだけのポテンシャルを今、試されている。

アンケートの結果、集計も是非取材したい。











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