木星通信 @irakusa

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2012年08月



 前回、かなりの反応がありました、園良太さんのインタビュー「園良太君、保護房など語る」に続いて、園良太さんが、逮捕された理由、その原因は何なのか詳しく話して頂きました。

 皆の知りたい事_何の為に江東区区役所に抗議に行ったのだろうか?
2012年2月8日に何が起きたか_何故園さんや支援者達は江東区に抗議しているのか?

 野宿者を守る為に集まった支援者達と江東区(主に江東区が雇った警備員)との戦争のような闘いの様子を聞きいて、園良太さん逮捕は「器物破損と威力業務妨害」ではあったが、江東区区役所の野宿者強制排除のやり方にも、暴力的で非人道的な物を感じる人は多いのではないだろうか。

__堅川の野宿者強制排除の様子・背景を教えて下さい__

園「仮にその野宿者をAさんとします、Aさんは堅川で今まではなんの問題も無く野宿者として暮らしてきました。
しかし、2012年の2月8日に野宿している場所へ江東区区役所が強制代執行をかけて来たのです」

__何故、区役所は強引な措置を取ったのでしょうか__

園「東京スカイツリーが出来て、近くに観光客を呼びたい、その為に見た目が良くない野宿者が居たら困る、そんな理由です、だからAさんは、何度も立ち退きを迫られて、引っ越しを考えて荷物も整理を始めていたのに、追い出しをかけられたのです」

___Aさんはどうなりましたか__

園「支援者10数人が堅川の強制排除に抗議し、抵抗しましたが、向こう(区役所は)ガードマンや役人100人以上の数で支援者とAさんを引き離し、保護するという名目で救急車に乗せました。その日8日は、僕は堅川に行くのが遅れて、現場にはたどり着けなかったのです」

__Aさんは救急車に保護された後どうなりましたか__

園「保護と言っても当のAさんは嫌がってましたし、支援者の同乗を救急車は拒否しました。支援者の目の前で連れ去られたのと一緒です」

__病院に検査の名目で搬送されたのですか__

園「でも、どこの病院に連れ去られたか、全く判らず、とても寒い日で僕らは必死で探しました」

__まるで警察のようにAさんを捜索したのですか__

園「そうです、結局、慶応三田病院に搬送されていたそうです、その後、形だけの検査を受け、三田の近くの路上解放されて、僕らの仲間が発見しました。もし見つからなければ、路上で凍死していた可能性もありました。Aさんは今、Aさんの仲間と一緒に安全に暮らしています」

__園良太さんは、8日のAさん強制排除の事件の抗議の為に江東区区役所へ抗議に行き、9日に逮捕されたのですね__

園「話し合いをするという区役所の約束も反故して来ました。それで抗議に行きました」

__再開発、商業施設増設の犠牲が堅川野宿者強制排除の理由ですか。高齢の野宿者には酷い対応ですね__

園「
高齢の野宿者の多くは昭和20年代に高度経済成長の労働力として期待された『金の卵』と呼ばれた人達です」

__街や都市にとって
働けなくなった高齢者は邪魔者ですか__

園「要するに、区や街、都市は<お金の無い奴は死ね>と言ってるのです。貧しい弱い立場の若者が野宿者を攻撃したりする事もあります。弱者に対しての教育がないのが苛めへの根本であるとも思います」



__園さんのお話からは街が、金の卵達によって作られ、またそれが再開発で排除されてる上で成り立つ風景である事が解りました、有難うございました__



 貧困弱者なんて。
自分とはほど遠い、関係ない人達、想像出来ない人達_そう思うあなたも、これからの社会の流れの中で、「何もしない自分」がいつかは貧困弱者になってしまう、そういう日が来る事を考えながら街を歩いて欲しい。
人びとを飲み込み、怪物のようにお金が無い人間を排除し続ける社会に生きる事は、自分も飲み込まれていつかは吐き出され、野宿者になる可能性もある事に気がつくだろう。

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今、一票をいれるべきは誰なのか。
国民の最大の関心事である「脱原発&再稼働」について国会議員に問う!
「原力発電への基本的見解」アンケートを市民が実施。
経産省テントひろばに集まる女性達が始めた。

8月20日〜21日の二日間かけて衆議院と参議院の全国会議員に向けて、アンケートを実施。
渡した相手は議員個人や秘書や事務員など、約700枚を手渡しした。

期限は9月5日まで。

まだ余り返信は無いと言う。

経産省テントひろばでアンケートの集計をしている『放射能を考える下町ネットワーク』の小林愛さんから話を聞いた。



__どのような内容のアンケートですか、目的はなんでしょうか?__


小林「原子力発電所の基本的見解を問うものです原子力発電について。A・止めるべきだB・続けるべきだ。そして現在の原発についてA稼働させない・B稼働すべきだの二点です」


__シンプルですね__

小林「意見欄のコメントを重視したく、アンケートも付けたのですが、選挙が近いのでデリケートになってるっていうイメージでした」

__この目的は__

小林「選挙民に原発への考えを明らかにする_というのが目的です。もう政党も関係なく、政党の枠組みを外して、原発に対しての意見意志を問う物です」

__手応えはどうですか__


小林「中に返信用封筒を同封しましたのでテントひろばに戻ってくる様にしました。
それで戻って来てるのが今(28日)39枚なのです」


__アンケートの回答を見てどう思われましたか__


小林「まだ、議員さんの中にはまだまだ<他人事>のように思ってる方達もおられますので、このアンケートに答える事で真剣に考える機会になればと思いますし、それを見て私たちもしっかり議員を選びたい、と思いました」

___有権者にとって今一番知りたい事ですね投票する議員が脱・なのか推進なのか__

小林「脱、賛成の議員さんの反応は両極端でした。脱原発に賛成されている方は議員会館の自分のお部屋(事務所)に脱原発のポスターを貼ってらっしゃる方もいますし、部屋の節電に勤めている方も居ました。しかし、冷たい対応ですとか、受け取りを拒否される議員さんもいたのです」

___有権者のアンケートに答えないというスタンスの議員さんもいたのですね__

小林「アンケートを配って一週間、全議員に約700枚配布して期限は9月5日ですが、
戻って来てるのが39枚、正直、少ないです」




9月5日までに、誠意ある対応を見せる議員がどれだけ居るのか、国民の最大の関心事である脱原発・再稼働問題について、政治家として有権者に納得させられるだけのポテンシャルを今、試されている。

アンケートの結果、集計も是非取材したい。











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火力発電と原発のコスト高の話題について、ライターの林田力さんにインタビューしました。


__原発のコストの問題を教えて下さい__
 

林田「原子力発電はコストが高く、原発による発電が電気料金を高くする一因となっています。原発事故以前に原発は発電方法として非効率である。原発で生じるエネルギーの大半は発電ではなく、周辺の海を温めるために使われているのです」
 

__日本の電気料金は世界から見て割高ですが何故ですか?__
 

林田「これまで電力会社は地域独占が認められ、料金設定はコストから計算されていました。何故ならコストを高くすれば料金も高くできる仕組みになっており、高価な原発を導入し、原発推進に膨大な広告費を投入するインセンティブになっていました」
 

__推進派はまだ強気です__
 

林田「原発推進派には「原発反対派は電気を使うな」との暴論を主張する者がいるが、筋違いです。もし電力消費者として発電所を選択できるのであれば、喜んで原発以外の発電所を選択するでしょう?」
 

__推進派の言い分はいつも決まってますね、原発嫌なら電気を使うな、とか__
 

林田「原発推進派には原発反対派に代案の提示を要求する者がいますが、筋違いです。原発反対派は原発が問題であるから反対するだけであり、代案を提示しなければならない義務はない。政商と批判される孫正義のような自然エネルギー利権などに原発反対派が巻き込まれる必要はないのです」
 

__もう少し詳しく教えて下さい__
 

林田「原発反対派は最初の原発設置の時から一貫して反対してきた。自然エネルギーの研究を怠り、これまでひたすら原発を増やしてきたという経緯は反対派を無視して築かれてきたものであるのです。既に原発が存在するから、それを前提にしろ、というのは既成事実の強引な押し付けです」
 

___本当に原発は日本の電力供給の為に必要でしょうか__
 

林田「原発がなくても電力供給は困らない。東日本大震災直後に電力供給が逼迫したことは事実であるが、それは火力発電所も操業を停止したためである。火力発電所は迅速に復旧しています」
 

___電気が足りない節電、停電キャンペーンは何の為だったのでしょうか?__
 

林田「計画停電は原発の必要性をアピールするための脅迫停電です。武蔵野市会議員が東京電力に停電対象からの除外を要請した武蔵野市が計画停電対象から除外されるなど計画停電は恣意的でした(林田力「武蔵野市を計画停電対象外とする不合理」)」http://hayariki.net/atom.html
 

__電気の供給を止める事で原発の必要性を強要したという事ですか__
 

林田「火力発電所は余力を持っている。原発優先の国策と出力調整が不得手という原発の欠点があるために火力発電所を休ませて原発で発電させた。そのために原発の発電量が3割を超える結果となったのであり、火力発電所で補うことは可能です。現実に2003年に東京電力の17基の原発がトラブル隠しによって全て停止した際も電気は供給されました」
 

__火力発電は環境問題に直結しますね__
 

林田「原発推進派は火力発電所依存に対して二酸化炭素の排出を持ち出す。しかし、これこそ本末転倒の議論である。放射性廃棄物の有害性は二酸化炭素の比ではない。環境を持ち出すならば原発こそ槍玉に挙げなければならないのです」
 

__原発の問題が環境問題とすると、誰にでも係り有り、誰もが今どうしたら良いかを突きつけられている問題なのではないでしょうか? 林田さん有り難うございました_

ライター林田力さん。(HPへクリックで飛べます)

林田力さんの著作
 

 東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った

(2012年2月11日にレイバーネットに投稿した物を、再掲しました)

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NHKが先駆けて発表って・・・何か変。


首相が理解を求める形になるというこの会見、首都圏反原発連合としては「再稼働撤回」を求める抗議行動を続けて来ただけに、不満の募る会見となるかも知れないが、官邸前抗議行動が首相にも届いた事を市民に確認させる事が出来たとして、市民運動の歴史を変える流れが出来たと言えそうだ。


twitter
@irakusa

以下リンク先より転載。

野田総理大臣は、総理大臣官邸の前で原発に反対する抗議活動を続けている市民グループのメンバーらと、22日、会談することになりました。

毎週金曜日を中心に、総理大臣官邸の前で、原発に反対する抗議活動が続いているなか、野田総理大臣は、民主党内からも、抗議活動を行っている市民グループのメンバーらの声を直接、聞くべきだという意見が出ていることを受けて、会談する方向で調整してきました。
その結果、野田総理大臣は、22日午後、総理大臣官邸で、市民グループのメンバーらと会談することになりました。

野田総理大臣は、先に、「国民には、さまざまな声があり、反対している立場の方からも、ぜひ聞かせてもらいたい」と述べており、会談を通じて、直接、市民グループの意見に耳を傾けるとともに、再生可能エネルギーを推進するなど脱原発依存を目指す政府の方針を説明し、理解を求めるねらいがあるものとみられます。
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私「千葉から神奈川へ、今避難されているA子さん、震災当時の話を聞かせて下さい」


A子「3.11 小学校は災害時対応をせず、1年生をバラバラに下校させました。

たまたま春休みで自宅におり、3人の子を確保しました。その日は金曜日だった
ため、その日の対応の悪さを列挙し正しいと思われる対策を提示した要望書を月
曜に校長に手渡しました。」

私「震災時の集団下校等への要望書を出したのですね」

A子「その時は、神戸の地震の経験もあり、地震対策なら「大丈夫なんとかなる」とい
う気持ちでした」

私「神戸大震災も、経験されていたのですね」

A子「しかし、今回の地震は「地震+放射能」でした。とにかく逃れるべく3.17〜4月頭までグアムと関西に逃げました。twitterを登録していて、あまり使っていなかったのですが、その時あたりから
情報収集に使い始めました」

私「3・11後、twitterは震災情報の頼みの綱になったんですね?」

A子「それから4月の高円寺「原発反対」デモはtwitterで知りました。自分にとって初めての
デモで、子づれが安全かは分からなかったため1人で参加しました。音楽あり、
ベビーカーあり、お花を持ってる人ありのデモで、これなら子どもも参加できる
と感じました」

私「高円寺のデモ、
twitterデモという形で初参加だったんですね」

※3・11後、市民団体が動員で呼びかけるデモではなくtwitterの繋がり合いでデモの呼びかけをして集合するtwitterデモが行なわれるようになった。
自主的な、集まりで今までにない一般参加者が増える要因の一つとなった。
4月10日は高円寺の「素人の 乱」主催で開催された。


A子「ベルリンからの手紙」というチェルノ当時の手記を手に入れ、すり切れるまで
読みました。チェルノ汚染と千葉市の汚染を正確に比較したかったのです。本に
は食べてはいけない野菜や肉や牛乳の情報が載っていました。その部分だけ
twitterで流し情報共有したことを覚えています」

私「twitter受信者から、情報発信も、つまり受けてだけではなく、汚染被害の情報発信も始められた」

A子「遅まきながら牛乳が危ないと知り、給食の牛乳をやめたのは5月頭です。5月には高性能のガイガーを持つ有志が「土壌を計測」してくれるというイベントを開き、そこへ小学校の土を持ち込みました。近所の公園の土も。およそ0.26〜0.32μSV/hでした」

私「市民達が自主的に土壌汚染調査を始めた、A子さんはどんな感想を持ちましたか」

A子「YouTubeでチェルノ被害の映像を見まくっていた時期でもありました。
地上1mで 0.23μSV/h それがチェルノ廃村レベルだと知り、「千葉
の汚染は大丈夫なのか」と恐ろしくなりました」

私「廃村レベルですね」

A子「はい、しかしガイガーは正確ではありません。
そこである大学の研究調査の関連で土を計測してもらえることを知り、そちらに
土を持ち込むことにしました。
結果は 千葉市美浜区 2350bq/kg 横浜市 500bq/kg 実家
のある神戸市 4bq/kgでした」」

私「やはり関東と関西では随分被曝被害レベルが違うのですね」

A子「そうです、関西には福島由来のものが降ってないと知ったのです。そこで移住計画を考えは
じめました。そこからは夫婦での話し合いです。ケンカもありました。神戸に母
子避難したい自分と、千葉市のままでいいという夫」

私「所謂、原発離婚になりそうだったのですね」

A子「チェルノ手記にはドイツでは、およそ300bq/kgで除染したという記述も
あり、何も手立てを打たない政府や千葉市にただただ怒るばかりでした」

私「あちこち聞く限りでは無策の苦情が多いですね」

A子「結局、お互い折れる形で、夫婦共に仕事をやめなくてすむ神奈川移住になったの
です。原発事故によって、気にしながらも千葉に住む友人、ご家族で関西や沖縄
に逃げた友人。多くの人が住む場所を変えることになりました」

私「福島の強制避難、自主避難の他に、市民が自主的に被害を調べて、チェルノブイリと比較して独自に避難を始めた“静かな移動”が起きているんですね」

A子「うまく避難でき仕事も確保していることが、なんだか申し訳ないような気持ちも
あります。千葉や官邸前のデモに出たり署名したり、一主婦ですが、自分の家庭
以外に社会的な動きをしていきたいと思っています。汚染された地から多くの人
が逃れられますように」

被曝被害の検査結果の判断を実際の避難基準として生活を変えられる人。
そして被害を知らずに居住している人。
知っても動けない人。

多くの避難民を生んだ福島原発の爆発事故は国策で始められたインフラ整備としては破綻している。
避難の選択を市民が自主的に選び、その為に生活を変えなくてはならない実情を国はどう取らえるのだろうか。

@irakusa







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