2015年10月14日、宮崎県地方裁判所延岡支部において、黒木睦子さんが日向製錬所と有限会社サンアイ、そしてその社長から訴えられた民事裁判の判決が言い渡されました。
この裁判は2014年11月14日に第一回口頭弁論が行われ、2015年7月15日に結審しました。

 黒木睦子さんは2012年に行われた土地造成工事で埋め立てに使用したグリーンサンドで粉塵被害を受け、家族に健康被害が出たと訴え、同年10月頃から造成工事関係者(サンアイ)に抗議行動し、ブログに顔写真や社長の個人情報を掲載、さらに社長を「暴力団」と表現し、訴えられました。


 もう一つの原告、日向製錬所からはグリーンサンドを「有害なゴミ」と表現したために訴えられました。日向製錬所にも抗議行動を夫婦で行っています。
 
 損害賠償請求金額はそれぞれ
 サンアイが慰謝料100万円
 同社長が慰謝料  50万円

 日向製錬所    33万円

 でした。損害賠償請求金額は総額で183万円。
うち、サンアイが150万円、日向製錬所が33万円ですから、賠償金額から見たら、主たる原告はサンアイとその社長さんという事になります。

  黒木睦子さんの裁判においては、「日向製錬所が主婦を公害問題の口封じにスラップ裁判を仕掛けた」と思い込んでる支援者の方を散見しますが、それは事実を誤認しています。
訴状を読んで、原告に取材したところ、サンアイの訴因は「工事妨害、名誉毀損」で、黒木睦子さんが「公害汚染を告発したから」訴えたのではないのです。

 工事を妨害され、社員の顔写真をブログに公開され、サンアイの社長さんを「暴力団」とブログで表現された事に対しての訴えです。
これはスラップではないでしょう。要は工事のもめ事、クレームトラブルです。

 日向製錬所は確かに大企業で主婦を訴えたらスラップだ、といきり立つのも理解できますが、これも訴状を読むと、「水質汚染被害が出たと被告(黒木睦子さん)が主張する工事現場の沈殿池での分析試料採取に立ち会わなかった」「日向市、原告(日向製錬所)がそれぞれ行った沈殿池の水質検査からは
有害性は認められなかった」「
被告は「グリーンサンドが環境基準値の鉛210倍、ヒ素50倍、フッ素20倍、総水銀15会いが検出されています。上記の他、カドミウム3倍セレン3倍も検出されています。」など主張しているがいずれもグリーンサンドには含まれていないか、ごく微量含まれる成分であり、被告の検査結果は今回問題となっている造成地以外の場所で採取されたものである可能性が高い。
したがって被告の主張は原告の営業上の信用・名誉を害する
虚偽の事実である。 」

 とあります。日向製錬所と日向市は黒木睦子さんが高濃度の汚染が出たする工事現場の沈殿池を調査しても水質に有害な汚染は検出されなかったのです。
黒木睦子さんは「グリーンサンドが埋められ、そこから汚染が出た。重金属の汚染が今も垂れ流し」とTwitterで表現していますが、それはグリーンサンドからは検出される筈の無い、また検出されてもごく僅かな微量の成分であるはずの科学的事実からかけ離れています。

 宮崎県庁は2014年8月5日〜6日に日向市西川内で水質検査をしていますが、そのデータも汚染値は不検出でした。 

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 つまり、汚染値は不検出なのでこの裁判は「公害裁判でもなく、スラップ訴訟でもなく、企業の営業防衛の為の訴訟」だと、言う事です。

 日向製錬所の訴状にはハッキリと被告(黒木睦子さん)の主張は虚偽であると書いてありますから、それを尊重すると、「虚偽の公害被害を主張され、名誉を傷付けられた」ので被告(黒木睦子さん)を訴えた、という事なのです。

 ここを間違えて欲しくないのですが、スラップ訴訟とは「企業や権力者の都合の悪い事実を告発、」または報道した者に口封じの目的で高額の損害賠償金を民事裁判で求める事」です。
この裁判の厳正な事実は「被告(黒木睦子さん)」の主張する公害被害が科学的に一切認められない事です。

 ですので、この裁判はスラップ裁判でもなく、産廃問題でもありません。
起きても居ない公害被害と粉塵被害が原因ではない子供の咳で企業に抗議行動をした被告の行動に訴因があります。

 この裁判は10月14日に判決が下され、賠償金が総額で72万、ブログの一部削除、グリーンサンドが有害であるという流布の禁止が言い渡されました。
原告の請求金額が総額で183万円ですから賠償金は半額で温情判決であると思います。

【賠償金の内訳】
 日向製錬所に27万5千円。
 サンアイに25万円
 サンアイ金丸社長に20万円。

 さて、この裁判、これからどうなるか。
宮崎県地方裁判所延岡支部に問い合せました。

___被告が「裁判長の判決を聞かない」と言ってます。裁判長の下した判決に従わないとどうなりますか?___

延岡支部「裁判長の判決に従わない事に特に何か裁判所の方で積極的に動く事はありません」

___裁判の結果を軽視すると「法廷侮辱罪」を適用されると聞いた事があります___

延岡支部「法廷警察法ですか?それは刑事ですか」

____「民事裁判です。法廷侮辱罪の適用は民事、刑事どちらにも適用されるようですが、延岡支部で今まで適用された事はありますか?__


延岡支部「いえ、『法廷侮辱罪』は今まで聞いた事がありません』

___では、被告が裁判長の命令に従わない場合、どうなりますか。仮執行宣言がついています__

延岡支部「仮執行宣言がついた場合、原告からの求めに応じて裁判所が動きます。全ては原告の判断で決まります。」

___仮執行宣言がついたら判決確定前でも原告が賠償金の支払、差し押さえができるようになるのですか___

延岡支部「裁判所に強制執行部という部署があります。そこに原告が強制執行の申し入れをします。」

___判決が確定した後原告が強制執行の申し入れをしない場合は強制執行は行われないのですか__

延岡支部「そうですね、任意で被告が賠償金を原告に支払ったり、相手に財産がない場合はそのままです。裁判所は原告の判断で動きますから。」
 という事でした。

 判決確定前でも裁判官が執行宣言すれば原告が賠償金の支払を被告に請求できるようになります。
それは原告の胸先三寸で決まります。
さらに原告が「賠償金額が少ない!」として控訴する事も勿論出来ます。

 ですから、今支援者が黒木さんに出来る事は「原告を刺激しない」事なのです。

 もし、黒木さんの支援者がこれを見ていたら「Twitterで原告を刺激せず、静かにしていて下さい」「Twitterをいったん削除しては?」と語りかけて下さい。
そして、原告に「黒木さんは何か勘違いしたのでしょう、許してやって下さい」と手紙を出して下さい。
私が黒木さんの支援者なら、原告に菓子折りを送ります。
そして寛大な処置、穏便な姿勢を取ってもらうようにお願いします。


 しかし黒木さんの支援者達は「企業が主婦を訴えた!スラップだ!」の一点張り。
そして企業を罵り、批判を書きたてます。
そういう態度が黒木さんの首を逆に絞めている事、木星はもう何度も指摘して来ました。


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 黒木さんの支援者を観察していると、科学的事実を受け入れない事、と黒木さんがこれから被る事になる判決の責任について無関心だという事が解ります。
一万三千もフォロワーが居るのに、賠償金の金策について具体的な呼びかけをした人がいるのでしょうか、一人500円出せばかなり補えます。

 今まで通りの情報発信をしていたら、原告控訴で黒木睦子さんはさらに重い判決を受ける事になりかねませんし、原告が刑事告発に至る可能性だってあります。


 黒木睦子さんの支援者はどう応援し、どう支えるのでしょうか。
裁判で黒木睦子さんが公害事実を証明出来なかった事についても、その事実を持ってしても、まだスラップ裁判だ!と言い続けるのでしょうか。

 
 *仮執行宣言について。
判決確定前に原告(債権者)の権利を保護する為に被告(債務者)に対して強制執行出来る制度。


 *法廷侮辱罪について。
法廷で暴れたり暴言を吐いたりして審理の妨げになる事をすると、適用される法廷警察法による罪。
これは直接侮辱にあたり、判決に従わない被告に対しては法廷間接侮辱罪が適用される。