2016年8月8日、午後三時から天皇陛下が国民に向けて現在の「お気持ち」を伝えるビデオメッセージを公表しました。

 『全文』  より、「戦後七十年という大きな節目を過ぎ、二年後には、平成三十年を迎えます。」と長く続いた平成を語り、その言葉の中に「長く続いた、またこれからも長く続く天皇としての職務、存在」を国民に訴えました。「長く続いた職務」を訴えたかったのではないか、と感じました。

 そして二度の外科手術、高齢による体力の低下を続けて述べられ、「国民の象徴として務めを果たすのは難しくなるのではないかと案じています。」 と述べられました。

 木星は個人的にこれは陛下のギブアップ宣言なのでは、と思いました。
ようするに「キツイ」という事が仰りたいのでしょう。
そして、摂政を置くというのは天皇が職務を存続して行く事には変わりない、として、驚く事に、陛下の亡くなった後の混乱を心配されています。

 同リンクより「天皇の終焉に当たっては、重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ二ヶ月にわたって続き、その後喪儀(そうぎ)に関連する行事が、一年間続きます。その様々な行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります。」ようするに天皇陛下が亡くなった時のセレモニーには永々とその行事が続き、また即位した新天皇の行事もあり・・・と。

 これが東京五輪中に重なったら、大変な事になります。
テレビ中継をどうするのか。祝典や行事を中断するのか。もし退位された後に亡くなったら、その扱いの規模は小さくなり、東京五輪は滞りなく行えます。国賓の弔問同じくです。

 天皇陛下がそこまでお考えになったか、解りませんが、ご自身の事よりも、多くの問題を多角的に捉えた、深い思慮と苦悩が伺えました。跡目争いなども、今までの天皇家の歴史をなぞると当然憂慮の一つとして陛下はお考えになっていると思います。秋篠宮家に男子が誕生されているので、跡目は秋篠宮家が継ぐべきだ、との声が一部の有識者から上がっています。

 ご自分が亡くなった後、混乱が起きて兄弟が争ったり、利用されたりすることを恐れ悲しんでいるのではないか、と思いました。木星の素朴な感想は「美しい日本語だ」「頭の良い方だ」「日本の知性と良識を代表して日本の象徴に相応しい」「国民はこの思いに向き合い、日本人としての良識を忘れないようにしないと」というものです。

 生前退位という言葉は今回のビデオメッセージからは発言がありませんでしたが、「今後の事が心配なので、生きてるうちに皇位を譲り、予想される混乱を治めたい」というポジティヴなメッセージ性を感じました。

 天皇陛下は「国民の象徴としての健全な天皇」という職務について「プロ根性」を見せた、それをお持ちだ、と言う事を感じました。天皇としてプロフェッショナルを貫けないし、何かの行事(おそらく東京五輪)と自分の殯(もがり)が重なっては大変な混乱となる、ので、天皇として高齢であるのは好ましくない、若い皇太子に譲りたい、とプロとして国民に伝えたのではないでしょうか。

 これは天皇陛下の国民に対する「業務連絡」である、と感じました。

さて、どうする。合理的に人道的に配慮すると、生前退位して譲位するシスムテムを作るのが宜しいのではないかと、木星は考えます。100年前とは医療技術も進歩して天皇家としては高齢問題が勃発してる訳で時代に合わせて対応するのが政府として長く「国民の象徴」を果たして来られた陛下への最大の配慮ではないでしょうか。

 心配なのは雅子妃の問題がありますね。平成の次の世に向けて、女性宮家問題とともに、皇室のあり方も大きく転換期を迎えているのでしょうね。嫁二代がノイローゼになる家なんて、それが国民の象徴の家だなんて、いただけません。

 ビデオメッセージなんて陛下はマスコミ信用してないですね。「編集」して国民に拡散されたくない、という強いお気持ちを感じました。