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カテゴリ : 人権

 2013年3月14日、参議院議員会館・講堂で参議院議員の有田芳生さんの呼びかけによる、「排外・人種侮蔑デモに抗議する国会集会」が開かれました。

 参加者はジャーナリストの安田浩一さん、弁護士の上瀧浩子さん、龍谷大学法科大学院教授金尚均さん、「一水会 最高顧問」の鈴木邦夫さん、「一水会 代表」木村三浩さん、参議院議員の田代郁さん、同じく議員の徳永エリさんなど11名、会場には江川紹子さんも姿を見せました。

 250名を擁する講堂はほぼ満員、老若男女が詰めかけ、今問題視されている排外主義について学び取ろうと、熱心に識者達の声に耳を傾けていました。

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 排外・人種侮蔑デモとはなんだろうか?
最近、東京の韓国人街や大阪の鶴橋などで「朝鮮人は帰れ!」などと侮蔑的な表現でヘイトスピーチやシュプレヒコールを行う事で、「在特会」(在日特権を許さない市民の会)が主催している。
このデモへの多くの抗議の声にも係らず、在特会はさらにエスカレートしていく可能性があると主催者側は危惧しており、多くの知恵を結集してなんとかしよう、と様々な職種、思想の持ち主が呼びかけに応え、集まりました。

 始めに京都の朝鮮学校の正門前で日の丸を振りながら街宣行動を行う短編動画が上映されました。
これは朝鮮高校が移転の為、運動場が確保出来なかった為に、公園の一部を学校の運動場として使用していたのを、在特会が主権会、チーム関西らと「公園の不正占有」として抗議行動した事件です。
ヤクザ顔負けの凄まじいヤジや恫喝の様子に、会場からは「やだなに・・・」「うわ、酷い・・・」と呆れた声が彼方此方から漏れ聞こえました。在特会の実態を初めて映像で見た人も多かったようです。

日の丸CN2614



 基調報告はフリージャーナリストの安田浩一さん(写真)が行いました。基調講演・報告とは、会議などで議論されるテーマの基本方針についての報告です。安田浩一さんは著書『ネットと愛国・在特会の闇を追いかけて』で在特会に鋭く迫りその正体を明かしています。


在特

 在特会は2007年の一月頃から最初は勉強会のような形で始まり、会長の桜井誠らによる、在日韓国人が特権を付与され、日本人の生活が阻害されている、在日特権者は日本から出て行かなければならないとする主張を元に設立されました。2007年に500人で始まったこの会は2013年には一万二千人を数える組織に急成長したと安田さんは報告します。

 さらに、在特会は「メディアも政治家も新聞も在日韓国人の言いなり」だなどと訴え、在日韓国人への敵意をドライブして活動を続け、ネット上でデモの様子などを動画にアップして誰でも活動を見れる様にして、支持を呼びかけているようです。

 安田さんは在特会に取材を続ける上で「世間からどう見られているか分りますか」と聞くと「知っている」と答えるそうです。見られている事を意識した上で活動している、と分析しています。
「人を差別し、人を傷つけて何が楽しいのか」と聞くと、在特会は「活動する事で高揚感が得られ、楽しい」と答えるそうです。

 安田さんは今までの在特会の取材活動をふまえ、在特会を「彼らには思想的な足場がない」「右翼でも保守でもない」「レイシストです」と斬って捨て、デモで「殺せ」と叫んで「楽しい気持ちいい」「お祭りのようだ」と言うのはネットで言う「炎上」「祭り」を路上で再現している、と運動の動機は自己満足、ただの承認欲求であると、ネット文化が基調になっている存在である事も暴露しました。

 また裏に右翼の大物がいるのか、資金源はあるのか、と言った多くの人が在特会に持つ疑問にも「彼らの通帳みた事があります。実に倹しいものです」と否定し、活動の多くは一般の人からのカンパであると、財源にブラックな存在がないという意外な一面がある事も明かしました。

 そして、集会をやったからと言って、満足する事無く、政治家の皆さんにも今後どう向き合って行くか考えて頂きたい。政治家も彼ら(在特会)と繋がってる人も居る、とこれからの係わりに向けて、様々な方向から議論と提案が必要だと会場に向かって訴えました。

 法律面からは、弁護士の上瀧浩子さんがドイツで1960年に制定された「民衆扇動罪」(ドイツ刑法130条)があると紹介しました。これはユダヤ人や難民、など民族や宗教、国籍等に属する事に対して個人を冒涜し、悪意で侮蔑し、若しくは中傷する事により、人間の尊厳を害した者は三ヶ月以上、5年以下の自由刑に処する、としたもので、朝鮮学校襲撃を被害者の立場から報告した金尚均教授と共に在特会などによるヘイトスピーチへの処罰化を求めて、日本でもこのような立法を検討するべきとしました。

 ヘイトスピーチとは何か。
上瀧さんはこの日配られた資料の中でヘイトスピーチとは「人種、皮膚の色、国籍、民族など、ある属性を有する集団に対して貶めたり暴力や差別的行為を扇動したりするような侮辱的表現を行なう事」としています。
まさに在特会の在日韓国人への街宣行動はこれに当たります。
ただ、ある国に属しているだけで、差別、排除の的にされるのです。

 一水会の鈴木邦夫さんは「映像を見て、悲しくなりました、日の丸は日本の優しさ、寛容さ、大和国を表す旗であります。それがああいった形で排外主義的なものに使われる。日の丸の旗が可哀想になりました。日の丸の旗は泣いていました。血の涙を流していました。自分は「日本人だ、愛国者だという人はだいたい、日本的精神はありません。

 世界中から色んな人びと、文化を無制限に受け入れているそれを咀嚼して日本は作られて来ている。そう言う所が好きだ、誇りを持っていると言えば良い。所が俺は日本人だ愛国者だ言う人達は大概、それを人を批判する道具として使っている。
 
 僕は右翼運動40年やってるけど、僕ですら、彼らから「売国奴」だと言われています。北朝鮮に帰れと言われています。自分達と違う考えを持ってる人間は皆北朝鮮の人間だと言います。

 考えてみて下さい、日本で「自分が日本人だ」と思ったらその人は日本人なんです。
たまたま日本に生まれただけなんです。それを持って、特権のように言うのは心が貧しいと思います。
愛国者という言葉は死語にして欲しい、と思います」



 と右翼ならでは、の日本人論からの外国人差別、韓国人差別を批判しました。




ザイトク658



 
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おわびします  

編集長 河畠大四 

本誌10月26日号の緊急連載「ハシシタ 奴の本性」で、同和地区を特定するなど極めて不適切な記述を複数掲載してしまいました。
タイトルも適切ではありませんでした。
このため、18日におわびのコメントを発表し、19日に連載の中止を決めました。

橋下徹・大阪市長をはじめ、多くのみなさまにご不快な思いをさせ、ご迷惑をおかけしたことを心よりおわびします。


編集部にも電話やメール、ファクスなどで、「差別を助長するのか」「チェック体制はどうなっているのか」といった批判の声が多く寄せられました。
ご意見を重く受け止めています。

この連載は、編集部がノンフィクション作家・佐野眞一氏に出筆を依頼しました。
今年9月に「日本維新の会」を結成してその代表になり、第三極として台風の目になるとも言われる政治家・橋下徹氏の人物像に迫ることが狙いでした。
差別を訂認したり助長したりする意図はありませんでしたが、不適切な表現があり、ジャーナリズムにとってもっとも重視すべき人権に著しく配慮をかけるものになりました。

この記事を掲載した全責任は編集部にあります。
記事の作成にあたっては、表現方法や内容などについて、編集部の検討だけではなく、社内の関係部署のチェック、指摘も受けながら進めました。
しかし、最終的に、私の判断で第一回の記事を決定しました。

多くの関係者を傷つける事態をまねいたことについて、深く反省しています。
読者のみなさまにもご迷惑をおかけしたことをおわびします。

今回の反省を踏まえ、編集部として、記事チェックのあり方を見直します。
さらに社として、今回の企画立案や記事作成の経緯などについて、徹底的に検証をすすめます。

2012年11月2日号(10月23日発売)
以上の異例のお詫び文が週刊朝日編集長から読者へのメッセージとして掲載された。
(この騒ぎの)全ての責任は編集部にあると記されているように、この号の発売3日後の26日に編集長河畠大四氏が更迭された。




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