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 2015年4月30日、上杉隆さんが池田信夫さんを名誉毀損で提訴、それについて判決が出た後にお互いが控訴してる裁判の証人尋問調書を東京高裁で閲覧して来ました。

 ごく簡単にまとめました。(訴状に書かれ、尋問調書には記載されてない内容を示す文章などは省き、問題になった上杉氏や池田信夫氏の主張を書き出しました。)
平成27年(ネ)2010 19民事部。 東京高裁

 内容は経済評論家の池田信夫氏が2012年10月12日にブログで「読売の記事を盗用した上杉隆氏」としたタイトルで読売新聞が2011年3月19日に新聞紙面とWebに出した各国大使館避難警告状況のデータグラフ図表をそのまま上杉隆氏がコピペして使った、と指摘した事によるものの、上杉氏が原告、池田氏が被告となった名誉毀損裁判です。

 池田氏はこれについて反訴しましたので、双方が被告原告となっています。(地裁では双方に50万の賠償支払命令、池田氏にはさらにブログを削除するよう判決が出ました)

 証人D氏の尋問。
D氏は上杉氏に震災時に大使館の避難警告状況のデータグラフ図表を送った事は認めた。
そしてそれは複雑な経路でD氏に送られた物であり、それが読売新聞のデータグラフ図表と酷似、または同じ物であったという事は当時知らなかったという。

 原告の上杉隆氏の 尋問 経歴詐称疑惑から
裁判官「NHKでは記者やディレクターといういわゆるジャーナリストのような職種で仕事していた訳じゃないという事ですか」
上杉「記者やディレクターのような職種に近い仕事をしておりました」
裁判官「正社員として記者やディレクターで働いていた訳ではない、そういう事ですね」
上杉「はい」

中略

裁判官「著者調べというふうになっていますね」
上杉氏「はい」
裁判官「何故ですか」
上杉「出版された方だったらご存知のはずなんですが表とかグラフというのは編集者の仕事でありまして、私自身は内容についてのチェックと言う事に当時は全力を尽くしておりましたのでお恥ずかしながらこの部分のチェックが漏れておりまして私自身が作成した物ではございません」

裁判官「2012年10月頃になった後の出来事について質問して行きます。2012年の10月12日、池田さんの方から『読売の記事を盗用した上杉隆氏』という記事が発表されましたね」
上杉氏「はい」
裁判官「この記事が出る前に池田さんからあなた対して取材がありましたか?」
上杉氏「一切ありません」

裁判官「読売新聞の盗用だと言われましたが、あなたはまず、どういうふうにしましたか?」

上杉「数名の知人から一斉に連絡が入り、それを確認しました。驚きました。読売の記事自体もその時存在することすら知らなかったので非常に驚いたという記憶があります」

中略

裁判官「読売の記事と自分の記事リストが一文字一句全て一致しているという事は確認しましたか?」
上杉「一文字一句というか、一緒の情報源だと言う事は確認しました」

裁判官「問題になっている読売の記事がWebで配信されたものと新聞で発売されたものと2つあるという事は解っていましたか」
上杉「知りませんでした」

中略

裁判官「本訴について最後にあなたは盗用疑惑という事の指摘を受けて色々ご自身でも調査されていたと言う事ですけれども、結果的にあなたが使った記事というのは読売新聞記事が元となっていたんですか」
上杉氏「違うと思います。解らないというのが正直な答えです」 
裁判官「 解らないというのは自分でその点についてお調べになってないということですか?」
上杉氏「調べた結果、最終的には解らない、というのが正直な答えです」

裁判官「読売新聞の記事ではなかったんだとするとどういった可能性があると言う事ですか」
上杉氏「その後の取材で可能性として考えられる点はインターネット上あるいは第三者のソースを読売新聞、そして、まあ結果として出口さんが同時にそれを使い、その出口さん経由で私のもとにあったという事を今現在想定しています。」

裁判官「D氏関係者の方がコピーしたという事ではなかったかもしれないと言う風にお考えだと言う事ですか」

上杉氏 「はいそうです」
裁判官「その身内の方が読売の記事をコピーした可能性もあると思いますか。」

上杉氏「もし、そうだとしたら読売新聞が私に対して数年間の間、何らかのアプローチして、うちのを盗用したよと言ってくれるかなと思っていました。
その後何度も読売新聞には確認していますが、一切ないという事を見ると、読売新聞の方も出所がハッキリしていないんじゃないかと、そういう風に理解しています。」

  最後に、上杉氏は裁判官から「読売新聞に問い合わせた答えは」と聞かれましたが「調べますと言われ、それが最後でした」と返答については言葉を濁しました。

 池田信夫氏尋問
裁判官「上杉隆の検証、このサイト、Wikiと言って誰でも編集できるのですよね」

池田「そうです」

裁判官「それでこのWikiというのは上杉さんに対して批判的な立場からのまとめをしていると、つまり上杉さんに対して敵対的な意見がまとまってる、そういうサイトじゃないですか」

池田「知りません」
裁判官「このWikiの情報は2チャンネルの掲示板の情報をまとめてるという事はご存知でしょう」
池田「知りません」
裁判官「あなたは2チャンネルの掲示板は見ていますか」
池田「見ていません」


裁判官「あなたが参考にしたのはこのWikiにまとめたやつなんでしょう」
池田「そうです」
裁判官「Wikiにまとめた奴のもともとの2チャンネルというのは見ないの」
池田「見てません」



裁判官「『読売新聞の記事を盗用した上杉隆氏』これはあなたが先ほど示した記事ですね、これを書く前に読売新聞に確認はしたんですか」

池田「書いた後にしました」

裁判官「後じゃなくて書く前にしましたか」
池田「前にはしていません」
裁判官「してないんですね、その必要はなかったんですか」
池田「はい」
裁判官「どうしてですか」
池田「明白だからです。そこに「著者調べ」なんて書いてありますから虚偽が明白です」
裁判官「読売読者センターに問い合せしたんですか」
池田「はい、読者センターの窓口です。読者センターの窓口はこの件については知っていて、(略)社会部だったか何部だったか忘れたけど、担当出稿部に問い合せますと言う事で、僕の方に折り返し電話が来て。
それに、さっき申し上げたように読売新聞の記事がこういう重要な情報でクレジットが入っていない合は全て読売新聞の調べてあると。これは読売新聞の記事作成法に基づくものであって例外は無いという答えでした」

__了__

 池田氏は裁判官に「上杉隆の検証」は見たが、「2チャンネル」は見ていません。
と証言しています。
ですので、池田氏が上杉氏の盗用は2チャンネルがソースと答えて裁判官が呆れた、というブログ情報やTwitterでの拡散がありましたが、どうも事実とは異なるようです。
証人尋問調書には、確かに池田氏は2チャンネルを「見てません」と答えています。

 ざっと証人尋問調書を見た率直な感想ですが、「D氏の提供したデータグラフ図表」がとても複雑な経路で上杉氏の元に行った事、とD氏も上杉氏もそのデータグラフ図表のソースを確認していない事、上杉氏は結局は図表そのものは自分が作成した物ではない事を認めています。


 ではこの日の尋問で読売と瓜二つの図表は読売から流用、剽窃したのかが解ったのか、と言うと上杉氏は「読売から何も言って来ないので盗用では無いし、同じ図表になった原因は図表を作った第三者が居てそれを読売が使ったのではないか」と申し立てた事により、池田氏がブログで指摘した「読売の記事を盗用した」が真実であったかどうか、曖昧なまま終了したようです。

 また、お互いが原告被告となった上杉氏と池田氏ですが、上杉氏が裁判官に非常に丁重な姿勢で訴求している事に対して、池田氏は裁判官に(失礼な表現ではあるのですが)「横柄」に接しているように見えました。

 裁判官に向かって「なんでそんな事理解しなきゃいけないんですか」「知りません」「見てません」
等の基本「ため口」であり、こういう物言いを裁判官にする人を民事で今迄見た事が無かったので驚きました。高裁でまた証人尋問があるとしたら、池田氏の
有利な判決の為に、この態度を改めた方が良いと思いました。

 上杉氏に関しては「全面勝訴宣言」したにも係らず、何故控訴するに至ったのか、図表が自作の物では無いのに、著者調べとしたのか、震災当時の報道チェックについて、Twitterユーザーに説明した方が良いと思いました。


 また訴状や調書を閲覧する事があれば書き足して行きます。

 
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 2015年3月16日午後1時10分、東京地裁721号法廷にて、名誉毀損裁判の判決が下りました。

 フリージャーナリストで、ニュースサイト「オプ・エド」を主催する上杉隆さん(46)が経済学者で経済評論家の池田信夫氏(61)を訴えた裁判です。 池田氏は上杉隆さんが読売新聞の記事を盗用した、として、ブログで告発していたのです。  

 判決は「原告上杉隆に被告池田信夫は50万円払え、原告に関するブログを削除せよ」との物です、一見、原告、上杉隆氏の勝訴のように見えますが、判決には続きがありました。
「原告池田信夫に被告上杉隆は50万払え」との事です。
どういう事でしょうか?

 池田信夫氏は上杉隆氏に訴えられた後、「虚偽の内容で訴えられ、名誉を毀損された」として、反訴していたのです。 

 この裁判はジャーナリストと経済評論家がお互い訴え合うという泥仕合に発展していました。

 裁判所は50万円の賠償を相互に課して二人を『相打ち』にしました。
裁判終了後、傍聴者に裁判内容について感想を質問したところ、「裁判所もいい加減にしろ、という事でしょう」 「ブログの削除で勝訴と言うのでしょう」と語ってくれました。

 裁判後、やはり「上杉氏勝訴」のTwitterがタイムラインに流れましたが、真相は「あなたたち、いいかげんにしなさい、裁判所をこんな事で使わないで下さい」という「迷惑ですから相打ち」の判決でした。

 
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 雑誌編集者Aさんから原稿頂きました。内容は木星通信が「上杉隆講演会in東京」の講演会の内容を許可無しで記事にした事で激しく批難されていますが、それについて講演会内容を無許可で「書いてもいいのか」「いけないのか」に「削除しろと言われれば削除しなくてはいけないのか」について、です。

 「報道の自由」とはなにか_「取材規制とは何か」木星通信ではみなさんのご意見をお待ちしています。

____________書き出し_________


 「〜準備会」と周りの外野が言っている、「取材の申請しなければ、講演内容を記事に書いてはいけないのか」という件についてです。

結論は、もちろん「書いてもいい」です。

 例えば政治家の不適切発言の報道は、過去に山ほどありますが、そのなかには講演会はもちろん、懇親会、街頭演説など、取材を前提としない場所での失言もたくさんあります。(例えばこちhttp://goo.gl/Gtkxh http://goo.gl/3Ud9p
記者会見場での発言のみ、記事にしてよいわけではありません。

 彼らが失言をした場所は、取材を前提にしていないかもしれませんが、発言者に許可を得ていないこと、書かれたくないと思っていることでも、公益性があれば、書いてよいのです。
 
それが「報道の自由」です。
 
 「報道の自由」は権力を撃つために、それだけ強く守られているのです。
逆に言えば、そのような立場の人物が公の場で発言するとき、
常に「記事に書かれるかもしれない」と意識して発言するべきだし、皆そうしています。
彼らが著作権や肖像権を盾に報道を差し止めようとしないのは、それが言論弾圧につながり、さらに問題が大きくなるからです。

 もちろん、取材者が取材対象者に対して礼を尽くし、あらかじめ媒体や記事の意図を説明して、取材申請をし、
原稿のチェックを受け、取材対象者の意に沿って修正する場合もたくさんあります。

 ただし、ニュース報道や批評などについては、書かれたくないことを書くことも多いので、取材申請をしない、記事も事前に見せない、削除や修正の要求があっても突っぱねる、などということは日常的にあります。
取材対象者と仲が悪くなることも当然ありますが、ニュース報道の世界では、それがごく当たり前です。

 「取材申請をしなければ、記事に書いてはいけない」としてしまうと、それは「情報の選別」になります。
「自分に都合の悪い記事は削除させる」ことがまかり通ると、それは「検閲」になります。
どちらも非民主国家がやることで、「自由な言論空間」「開かれた報道」とは対極にあることです。

 上杉氏サイドや周りの人たちが求めているのは、とっても「不自由な報道」です。
彼らはそれを分かったうえで言ってるのでしょうかね。

 ちなみに、上杉氏がリークするするって言っている、
オフレコメモというものについてですが(本当に40万枚も存在するのか不明ですが)、「オフレコ」とは、「これは記事に書かない」あるいは「名前は伏せる」などと約束をしたうえで話を聞くことです。
 
 上田さんのように「記事にするともしないとも言っていない」ではなく、
「記事にしない」と約束したうえでの談話が「オフレコ」です。

 それを公開するということは、ジャーナリストとしてのルールのみならず、
人対人との約束を反故にしていることです。また、ジャーナリズム全体にとっても、マイナスなものなのです。

 その理由として有名なのが、ローリングストーン誌のマイケル・ヘイスティング記者の事件です。
アフガニスタン駐留米軍のマクリスタル司令官は、
「オフレコ」での暴言をヘイスティング記者に公開されてしまい、辞任する顛末となりました。

 これをやられると、ジャーナリストと情報源との信頼が崩れてしまい、
政治家や官僚などが口を堅く閉ざしてしまい、情報が得にくくなってしまうのです。
これは上杉氏がいつも拠り所としている、海外メディアも批判していることです。

 (記事中真ん中あたり)
>ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズなど、ホワイトハウスに常駐記者を置く大手メディアは直後、
>ローリング・ストーン誌が、当事者がオフレコとみなしていたことを報道したという批判記事を展開。
彼は「海外メディアでは当たり前」のやってはいけないことを、やろうとしているのですね。

____A氏の引用終わり___

この件についての、ご意見・ご感想は Twitter @irakusa 

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 今、「木星通信」が上杉隆講演会in東京準備会から受け居てる記事削除要請について著作権法に詳しい方からメールを頂きましたので、UPします。
また、この件に関して、詳しい方「木星通信」に知恵をお貸し下さい。宜しくお願い申し上げます。

____著作権に詳しいAさんから__


 講演会で話す内容には、確かに著作権が発生します。

しかし、上田さんもお考えの通り、表現者の側にも「表現・報道の自由」があります。


 今回の上田さんの記事の場合は著作権法上、問題があるものとは思いません。

その理由は、記事が「報道目的による利用」(著作権法第41条 http://www.bunka.go.jp/chosakuken/gaiyou/chosakubutsu_jiyu.html)に当たるため、上杉隆氏の著作権は制限されるからです。


 例えば政治家が講演会で失言をしてしまい、それがマスコミで報道されそうになったとき、その政治家は自分の言葉の著作権を盾に、報道を差し止めることはできません。


 報道目的に当たるかどうかは、その内容に「公益性」があるかどうかで判断されます。

今回の記事は、まさに「公益法人」に関する内容なので、まず問題ないと思われます。


 例を挙げて、もっと実際的なお話をしてみますと、例えばAさんが自由報道協会を応援しようと、寄付を考えていたとします。しかし、Aさんが今回の上田さんの記事を読み、自由報道協会の運営計画が杜撰であったり、その代表が剽窃問題を抱えているなど問題がある人物だとわかり、寄付を取りやめるかもしれません。

その場合、この記事がAさんにとって有為であるわけなので、公益性があるといえるわけです。


 ちなみに、すでにtweetされているように、上杉氏の発言を「引用」とする形でも問題ありません。

しかし、引用の場合は当然一言一句違えてはならず、またすべての引用箇所を鍵かっこで括るなど「明瞭区別性」の原則というものがあります。

また、上田さんの地の文が「主(メイン)」、上杉氏の発言部分が「従(サブ)」となってなくてはならず、引用箇所は必要最低限でなくてはならないという「主従関係」の原則というものもあります。

言葉のチェックや書き直しのお手間などを考えると、「報道の自由」を盾に突っぱねたほうが得策かと思われます。


 肖像権の方も、問題があるとは思いません。

肖像権が問題になるのは、「プライバシー権(人格権)」と「パブリシティ権(財産権)」が侵害された場合です。プライバシー権とは、(政治家などではない)私人が私生活上の事柄をみだりに公開されない権利です。
 

 上杉氏は公益法人の代表であるので、完全な私人とも言いがたい存在です。

また、今回の上田さんの撮影は、公の場で、許可を得て撮影をされたものですので、私生活上の事柄ではありません。公開することが問題かどうかは、ケースバイケースなのですが、今回の記事には前述のような「報道の意義」があります。


 パブリシティ権とは、その人の肖像に存在する経済的な価値を保護する権利です。

これは、例えばタレントの顔を撮影して、その写真を勝手に販売するようなことを禁じるためのものです。上田さんの記事は営利目的のためのものではないので、こちらはまず問題ありません。


 肖像権については、実際のところ日本の法律には明文化されておらず、法律で争われる場合は憲法第13条の幸福追求権などを法的根拠として争われます。

そのため、肖像権と表現の自由がぶつかったとき、ケースバイケースとなるのですが、公の場で撮影された報道目的の写真である場合、表現者の側に有利に働くと考えられます。


 例えば、新聞に犯罪者の顔の写真が掲載されたとき、犯罪者が肖像権を理由に損害賠償を請求してもまず勝ち目はありません。それは報道の意義があるからです。


  実際のところ、「プライバシー権」と「表現の自由」がぶつかることはよくありますが、
 「著作権」と「表現の自由」で争われることはあまり聞いたことがありません。
プライバシー権と表現の自由での争いで有名なのが、こちらですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/田中真紀子長女記事出版差し止め事件
田中真紀子氏は政治家=公人なので、たいがいのことは書かれても仕方ないが、
その長女は「私人」なのか「公人」なのか、ということが問われた事件です。
地裁では出版差し止めが認められ、高裁ではそれが取り消されたので、
法的なボーダーとして参考になりやすいです。
 
 著作権とはそもそも、ある人の創作物を使って、
別の人が利益を得ることを阻止するためのものです。
上田さんが講演内容を勝手にDVD化して販売したのなら違法なのは確かですが、
今回のような件で、なぜ上杉氏側が著作権を主張するのかが謎ですよね。

 というのは上田さんが書いた記事は、上杉氏を批判的にすら書いていなく、
そのまま伝え広めているので、上杉氏の主張にむしろ協力する行為といえるからです。

 著作をする側は表現をしたいから著作をするのであって、それを伝え広める報道の側と同じ方向を向いているのであり、勝手に金儲けをしようする場合でなければ、本来的に双方の権利はぶつからないんですよね。

 これらを踏まえて上杉氏サイドの苦情を意訳すると、「おれの都合の悪いことは、たとえおれが発言したことでも記事に書くな。さもなくば訴えるぞ、取材させないぞ」ということなので、記者クラブよりタチが悪いですね。笑

 「〜準備会」の苦情内容は、上杉氏が目指す「自由な言論活動」「報道へのアクセシビリティ」とは正反対の行為だが、 これは上杉氏本人の意思によるものか? と問うて戦うのがよいと思います。

 また抗議文が上杉氏本人ではなく、「〜準備会」からの苦情としているのも彼らしいですね。 ついでに言いますと、著作権・肖像権は、講演主催者ではなく本人が所持します。 著作権法侵害の刑事罰は「親告罪」ですので、本人以外は告訴することができません。 このあたりが本人の意思確認の糸口になると思います。 


____引用終わり___

この件に関して、お問い合わせ、ご意見ありましたら、Twitter @irakusa  まで。 


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 2013年3月15日、午後7時半より、東京渋谷で上杉隆さんが講演会を行いました。
これは「TAKASHI UESUGI WORK SHOP 2013」と言うタイトルで「情報を読み解く」をテーマにジャーナリストの上杉隆さんが発信と受け手で異なる情報をどう読み取って行くか、議論をしながら進めるワークショップ形式の講演会です。
参加者は25名。上杉隆さんが安倍総理の緊急記者会見に参加した為、約一時間程開始が遅れました。

 上杉さんは今後の抱負などを語り、その後質疑応答に入りました。
私は何度か木星通信でお伝えしている自由報道協会の様々な噂と、上杉さんが今渦中にある「読売新聞の記事を盗用した疑惑で騒がれている事」について聞いてみました。

 上杉さんは今の協会の様子を赤裸々に語ってくれました。中でも驚いたのが「公益社団法人にして失敗だった。判断ミスだった」「第一回自由報道協会賞の時にドーンと寄付が減った」と自らの運営の失敗を素直に認めた事です。

 最初は上杉さんの「顔」で寄付が集まっていたものの、その後の「政策」によって寄付が減り続けた事を明らかにしました。最後は月の寄付金は30万くらいで、上杉さんや他メンバーでお金の持ち出しもあったようです。協会の現状を聞きましたが、今後どうなる、というはっきりした事は聞き出せませんでした。

  また、上杉さんは「自由報道協会は私にとってマイナスだった」とも発言しましたが、これはお金、時間の持ち出しが多く、(自分のお財布的に)マイナスだったという意味の発言のようです。

 また、読売新聞の盗用問題につては「全くのデタラメです」「池田信夫さんがにちゃんねるから貼付けたブログのものをブロゴスに載せたんです」「私は読売の記事は読んでいない。ネットも見ていない」と盗用疑惑をキッパリ否定した事です。

 上杉さんが著書に掲載した読売と同じデータは「D氏」出口氏から提供されたものだと、私に断定しました。新聞と同じデータを個人が作れるのか、との問いには「大使館に問い合わせれば分ります」と胸を張りました。

  さらに、池田氏、町山氏に関しては「相手にしない」と今後の係わりを否定しました。

 速報として、ここでは注目されている「読売記事盗用問題」に関して、質疑を書き出します。
2013年3月15日19時52分頃の会話です。
自由報道協会は今どうなっているのか?何故寄付が減ったのか、という質疑が続きました。

以下、私と上杉氏のやり取りの一部です。

上杉:全体的なドネーションが減ったというのがあります。
あと、私の完全な判断ミスだったんですが、一般社団法人、公益社団法人になったら税制控除とか税控除があるのでより寄付が増えるかな、と、皆さん寄付し易くなるかな、と思ったら公益法人になると政府や国の補助があるんじゃないか、と誤解されて、公益法人になったら、逆になった瞬間にドーンと減ったんです。

他の助成金への申請などもそうです。自由報道協会さんも公益でしっかりされているか、うちで助成する事もないだろう、と言われて断られる事もありました。
公益は中々潰せないんで。完全に判断ミスでした。

上田:寄付が減ったのはネット噂もあると思います。読売新聞の3月19日の記事がどう動いているのか?

上杉:(中略) 仰る通り減って来たというのもあります。どれが減ったか分らないというのがあって。継続的に減って行ってます。
一回ドン!と減ったのは一回だけあって、第一回自由報道協会賞の時、それです、一番減ったの。明確に月40万減って。それから徐々に減って行ってます。(寄付は多い時は月100万あった)

上杉:読売の盗用?問題ははっきり言って全くのデタラメです。濡れ衣どころか、それは事実は違う。反論は、最初に、池田信夫さんが、最初ににちゃんねるで...今裁判になっていますが...
(女性の声:すみません、話題かえていいですか)

上田:ここは大事な所なので。お願いします。一番大事な所なので。お願いします。

上杉:今裁判やってますけど、単純に盗用したというのはデマです。にちゃんねるものを貼付けたもののブログから池田信夫さんがブロゴスに載せて、取材もなく載せたものをTwitterでやって「盗用した」と載せたと。直ぐさま、これはソースがありますと。さらにメルマガではそれはD氏と書いてます。
という方、この人から得たものです。と。

 当日3月19日、そんな状況ではありませんでした。ご存知の様に。私は読売新聞読んでませんでしたし。その時、ネットも見ていません。東京電力の会見入ってました。
で、仮に100歩譲って使っても、自分がそれを使ったとしても、まずD氏の方から提供とされた言ってるのとを言ってるというのと、時系列的に私がそれを最初に言い出したのは読売新聞に出る3月19日前なんですね。

 それまでいくつか色んなパターンの避難リストのデータというのは出ています。当時。で、それをそのまま使った。D氏から提供受けました、と、クレジット打って書いています。
この瞬間に基本的には盗用というのまずはないんです。
上田:いいえ私は裁判傍聴しましたが、引き伸ばしをお願いしたのは原告側の弁護士さんのかただったと思います。

上杉:それは最初のやつですよね、じゃ2回めのほうはどうですか、6月のは。2回めはうちですよ。2回めは原告ですよ。被告は、

上田:それはえっと、裁判長がいっぺんに、あの被告側の日程を決めたはずです。

上杉:あのですね、裁判の日程っていうのは1ヶ月ぐらいまだ遅くないです、前提としていうと、申し上げると、他の裁判知ってますよね。

上田:ですが延長を求めたのは、期日の延長を求めたのは原告側の、弁護士だったと思います。

上杉:まずじゃあ、期日はそれいいとしても、2回めのじゃあ期日を決めるっていうのは異例ですよね。

上田:被告側の弁護士の人数が多かったから、多いので、いっぺんに2回決めたはずです。当日ですね、裁判の当日に2回決まったはずです。

上杉:2回決めるのは異例じゃないですか、ご存知ですよねそれね、裁判を傍聴され、取材されているんだったら。

上田:ええ。

上杉:ね、それはどうしてかっていうと、2回めのところまで決めることを前提に、そういうふうに延ばしたわけです。ま、こうやってずーっと話しててもいいですよ、

上田:いやいや、他のかたで聞きたいかたも、これはD氏のデータっていうのはD氏がつくったものに間違いなく、それを上杉さん、上杉隆さんがお使いになって、読売新聞のデータを使ったということはまったくのでたらめだっていうことは、いまお話していただいた通りだということですね。

上杉:そうですね、その通り書いてますし、時系列からそうですよね、私最初に15日に、TBSでも言い、それから文化放送でも言ってますけど、どうして19日に出る新聞記事の内容を、私が15日に知ることができるんですかまず。

上田:しかしその個人としてD氏が大使館のデータを収集できるっていうのは、かなり大変な話だと思いますけど個人的に。

上杉:それはできますよね普通。大使館が全部読めれば。それはD氏のほうの文面に書いてますけど、ま、それはどういうふうにしてやったかというのは見てくださいよ。じゃあもう一回言いますけど、あの、答えてください。15日に私がリストのことについて触れてます、いくつかのメディアで。なぜ19日の読売新聞の記事を私が知ったんですか、教えてください。

上田:うーん。発売前にその情報を手に入れたって言うことになりますけれど。

上杉:それは窃盗ですね。じゃあ読売新聞が私に窃盗かなにかで言いましたかなにか。

上田:いえいえそんな話はされていませんでした。

上杉:そうですよね、まず時系列からして人間が、19日に新聞に載るリストを、私が15日に読売新聞の中に入って、あの混乱の中、盗るってことはまず無理じゃないですか。
どうするんですかそれ。そっからの時点でもうすでにおかしいと、私自身はもし自分がそういう立場になっても思いますけど。
 
 で、池田さんとか町山さんに関しては、元々ですね、池田さんに関してはもう、裁判もそうですが、もう4年ぐらい前ですか、検察報道をしている時に、池田さんが、でたらめな記事だと、いうことを立花隆さんと池田さんで言ったわけです。私は池田さんと古い知り合いです。地デジのところはもう10何年以上は、彼の前のところにいるときに、二人でもう何度も取材をしに行ったりしていますから。 


でその、東京地検特捜部の記事、週刊朝日に書いた、もうだいぶ前です、その記事は、今もうこれ明らかになってますが、ある、石川知裕議員ですね、石川知裕議員の女性秘書が、いきなり、東京地検に呼び出されて、その呼び出しじゃなくて、証拠文面を証拠物を物品を返したいから来てくれと、突然呼ばれて、行ったらそれが、9時間以上にわたって取り調べがあったと。その間、2歳と4歳の子どもがいて、幼稚園のお迎えがあるから、帰してくれと。そしてそれもならないとなったときに、主人に連絡だけはさせてくれと、懇願したにもかかわらず、民野健治という検事、名前が民野健治ですが、彼が「なに甘いこと言っちゃってんの」というふうなことを言って、精神的に追い詰め、違法な捜査をしたと。この記事を書いたんです。

上田:...........


上杉:そうしたらどうなったかというと、即日、記者クラブからの情報だけで記事を書いている立花隆さんが、「めちゃくちゃな記事だ」と。そして池田信夫さんがそこに乗っかって、「でたらめな記事だ」と。言ったんで、ライブドアの生放送、この(カメラを指差して)生放送やってる時に、池田さんに言ったわけです。「池田さん、めちゃくちゃな記事だ、めちゃくちゃな取材だって言ったけど、取材をした人間に対して言うんだったら、池田さんはどういう取材したんですかと。言ったら池田さんは、「俺は一次情報だ」と。どういう情報ですか、「えー法務省地検担当の記者に聞いた」って言ったんです。池田さんそれは違いますね、それは一次情報じゃないでしょ、と。東京地検特捜部の担当記者は、それは一次情報じゃなくて、記者クラブの二次情報ですよと。

続く。



 この記事に関して、著作権、肖像権侵害に抵触する恐れがあるため、上杉隆講演会in東京から削除要請が来ました。

 削除要請された事への取材を希望しています。


 連絡先はTwitter @irakusa まで。










 
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