2012年12月16日に行なわれた第46回衆議院総選挙で民主党の園田康博氏(45)が落選していた。岐阜3区からの出馬で次点で落選、比例からの復活も叶わなかった。
(当選・武藤容治氏(自民)120,865票、 園田康博氏、(民主)70,107票)

 前環境副大臣の園田康博氏、と言ってもピンとこない人が多いかも知れない。
園田康博氏は原子力保安院(現・原子力規制委員会)と東電とで開催されていた夜の統合会見でフリージャーナリスト達から「福島原発事故現場で採取された汚染水」を「安全なら飲んでみて下さい」と強要され、「しっかり飲水させていただく」と答弁して話題になった人物だ。

 実際に記者会見の場で汚染水を飲水したあの政務官、と言うと、「あ、あれか!」と思い出して頂ける人も多いだろう。(2011年10月31日の会見時)
飲んだ水は福島第一原子力発電所の5号機、6号機の建屋地下から出た低濃度汚染水を浄化した処理水だった。

 当時の東電がこの水を事故現場付近の山林に散布を始めたために「この水は安全なのか」とフリー記者の質問にされ「安全だ」と答え続けた為に、その証明として汚染水を飲む事になった。
園田氏は当時、内閣府の政務官を勤めていた。(2010年の菅内閣発足時から内閣府大臣政務官〜2012年、野田内閣から環境副大臣に就任)

 この会見での行動は新聞・テレビで報じられ、有識者が苦言を呈する騒ぎになった割には今回の衆議院選挙での注目度は低かった。

 散布の水が安全か、の追求が原発事故原因や当時の被災の模様を明らかにしようとしない東電の体質改善にどのような影響があったのかは謎のままだ。
ただ、この飲水の模様を当時のSNSやマスメディアもこぞって取り上げ、異様な盛り上がりを見せただけに東電記者会見フリークには寂しいニュースとなった事は確かなようだ。

 追記:園田康博氏は2014年12月14日の第47回衆議院総選挙にも岐阜3区から出馬したが落選した。(何故かアクセスの多い記事なので近況を書き足しました)

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