木星通信 @irakusa

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 これも原発スラップ裁判じゃないか_私は傍聴席でそう嘆いた_

2012年8月28日午後二時103号法廷で名誉毀損裁判が行われた。 原告は元経産大臣の甘利明氏。

損害賠償と謝罪広告を求めた相手はテレビ東京とその記者三名。
 

傍聴したところでは、テレビ東京が取材中、津波被害は当事者として意識していなかったと話した原告甘利氏に対して、津波被害を予測した共産党の「質問主意書」を示し、地震の他に津波被害で電源を喪失する可能性を既に指摘してあると伝えると、甘利氏が無言で席を外し、“取材は中断となりました”とナレーションとテロップを入れた事に対しての提訴だ。
 

原告甘利氏側は「悪意を持って報道された」「嵌められたと思った」「後半部分やり取りはカットすると言ったのにしなかった」 「ワイドショー的な人を貶めようとするもの」と主張し、被告側のテレビ東京は 「無責任な甘利氏の姿、そのもを視聴者に伝えようとしただけだ」 「甘利氏は日本なんかどうなったっていい!と話した」など反論し、報道の正当性を裁判官に訴えた。
 

政治家が放送局と記者を訴えるとは余程の捏造報道かと思ったが、「事実をありのままに放送した」事への名誉毀損の裁判というのも珍しい。
 

ちなみに甘利明氏は裁判途中で原告席から姿を消した。 この裁判について甘利氏の地元事務所に問い合わせたが、スタッフも地元の支援者もこの裁判の事は良く知らないと答えた。
 

甘利氏が津波の備えの意識は無かった、と語り、そのあと、5年前に出された原発の津波被害を指摘してある「質問主意書」を見せられたら無言になり、席を外したのは事実だ。
画面でも確認出来る。

前回の甘利氏の裁判記事へは様々な意見が寄せられた。

「恥の上塗り裁判ですね」「放送見ると本当の事をテレビで映してるだけじゃないですか。こんなくだらない事で甘利さんは税金使わないで下さい」
「裁判途中で法廷から居なくなるなんてやっぱり無責任で我慢の足りない人なんだ」
「責任感、社会性ゼロ」

冒頭の私の嘆きは間違っているだろうか?

次回裁判は 2012年 10月30日 3時 411号法廷。
画像は「原発行政の責任は自民党にあります」と小さな声で発言する甘利明氏。


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カメラや精密機器制作の老舗、オリンパス社社員の浜田正晴さん(51)が内部通報後、配置転換された後、それに対する最高裁の判決にオリンパス社が従わなかったとして、9月3日1500万円の損害賠償を東京地裁に求める訴えを起こした。


裁判内容は今年6月に出た最高裁の判決を無視し続ける事によるものであり、7月以降会社からの子会社への「肩叩き」が何度かあったが濱田さんは本社勤務を希望して話し合いは平行線のままだった。

濱田さんは2007年10月に会社に設けられた内部通報制度(社員の不法な行為を通報し、公益が損なわれるのを未然に防ぐ為の社内部署)を利用して内部通報を行なったが、その内部通報のメールは部署の<手違い> から周囲に漏れ、全社員の知る所になった。

8月には季節外れの人事異動があり、濱田さんは営業部から外された。
濱田さんは内部通報後の配置転換として、元の営業部に戻る様、オリンパス社を提訴した。
裁判は最高裁まで争われ、濱田さんの配置転換(人事異動)を無効とする判決を出し、濱田さんは勝訴した。
しかしオリンパス社はその判決に従わず、濱田さんを閑職のままにして全社員の接触禁止等のパワハラを続けている。

この裁判は「内部通報」「一市民の公益通報とは」「公益社保護法の罠」
「会社のパワハラと苛め」「判決と会社のメンツ」「サラリーマンの矜持」など一市民と係わりの深いものだ。会社勤めをしていたら誰もが被害者にも加害者にもなる、当事者性の高い民事裁判だ。


正当な内部通報行為で左遷を受た濱田さんの会社への提訴のポリシーは一貫して揺るぎない物がある。
一社員の大会社の営業職へ復帰をかけた闘いの一途さには誰もが刮目する。

濱田さんを突き動かしている原動力はオリンパス社への<愛社精神>だ。
そして営業職が会社の根幹を支える重要で人材変え堅いスペシャリティーの高い部門だとし、それを会社のメンツと引き換えに潰すような事で良いのか、正直者が馬鹿を見る世の中で良いのか、という正に公益を世に問う為の物だ。

写真は2011年8月31日東京高裁で勝訴して司法記者クラブで感想を述べる濱田正晴さん。

濱田正晴さんのブログ。裁判内容や期日などが連日更新されている。

オリンパス現役社員のブログ 「公益通報者が守られる社会を!ネットワーク」



 

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