2013年1月28日午後1時半から上杉隆さんの原告による名誉毀損裁判が721号法廷にて行なわれました。被告は池田信夫さん。争う内容は名誉毀損です。2011年3月19日の読売新聞の記事で各国避難・退避勧告状況の一覧表をメルマガや自著に上杉隆さんが引用した、と池田信夫さんがブログで指摘した事を「ジャーナリストとしての名誉を毀損された」とする損害賠償請求裁判です。

 詳しい内容は「凪論」「上杉Wiki」にリンクがある「上杉隆の検証」を参照して頂きたい。

 この日の721号法廷は同時刻に三つの裁判が重なり、傍聴席は満席となりました。
上杉さんの損害賠償請求裁判が最初に行なわれる事に。
原告席には白髪の老人だけが座っていた。私(あれが弁護士...?)
対して被告席側は精鋭という言葉がぴったりな代理人でほぼ満席。

  裁判官はおもむろに原告代理人に語りかけました。
「裁判所として、原告にお願いがあります...」その内容は「訴状の訴えには記事の削除と訴状にあるが、削除部分が特定されていない」という事や「どう言った社会的地位を低下させたのか」という所を明確にして欲しい、と言う物でした。

 上杉氏の訴状は全部で25P程、そのうちの20Pの内容部分はインターネット掲示板サイト「2ちゃんねる」に投稿された記事と池田信夫さんと原告のブログをコピペした物で、知らない人が見たらネットオタクのスクラップブックに見えるかも知れないくらい軽い内容の物です。読んでみると確かにどの記事が名誉毀損にあたり、どの記事を削除して欲しいのか、何処にも書いていない。「さあ、削除を!」訴状の全体から
原告が望む削除記事を裁判官が読み取り、見つけろとでも言うのだろうか。

 また肝心の出口氏との退避勧告や避難状況を上杉さんが求め、往信する内容のメールも訴状には添えられていない。メールは渡ったが、前後の経緯は明らかにされてない。

 上杉さんも記事の削除の要請を「より重要なお知らせ」、で告知していますが、そこでもどこが「名誉毀損された記事」なのか指定していない。全体的に「ふわっ」とした「削除を求めるもの」です。
訴状もそれ准ずるもので今まで誰もそれを指摘する人が居ないのが不思議な程、大事な部分が抜け落ちてしまっています。(原告代理人はこの訴状になんの疑いも抱かなかっただろうか?)

 裁判官は次回までに名誉毀損の要点を整理するように優しく諭す様に語りかけました。
実にほのぼのした光景です。その後、次回裁判期日を決め、裁判は終了しましたが、原告代理人は耳が遠いのか裁判期日と法廷番号を聞き返し、傍聴席から失笑が漏れていました。

 裁判終了後、私を含め、傍聴人数人が感想を求める為に池田信夫さんを取り囲みました。
池田信夫さんは憤懣やるかたない様子で率直に感想を語り出しました。
池田「一体なんの名誉が毀損されたのか、名誉毀損はこっちの方ですよ!」
私「裁判の内容については」池田「時間稼ぎですよね、皆さんも指摘しているけれど今自由報道協会は内紛でめちゃくちゃになっていますね。だから時間稼ぎですよね。(盗用問題について聞かれても)今裁判中なので答えられない、と出来ますよね1年くらいは持たせられますよね。裁判やる事自体意味がない」さらに「一体誰の名誉の問題なのかこっちの名誉の問題ですよね!」と怒りを露にした。

 私「上杉さん本人が出て来ませんが」池田「まあね、本当に自分の名誉をかけた裁判ならね、出て来る筈ですよね?原告ですよ?裁判官の訴訟指揮のやり方も向こうの訴状に問題があるというのが殆どですよね?ようするに(上杉は)真面目にやる気が無いんだと思います」

 池田「訴状も本当に酷くて肝心の事は2〜3ページくらいですよ。読売の記事の引用だと知らなかったから盗用ではないと言う事だかそんな事は通らない。むしろ、僕らは積極的に上杉氏は本当に引用と知らなかったのか、調べなきゃいけない。上杉Wikiは凄いよね。あの取材力は。読売の17日と19日の記事を並べている件とか。17日の件は大使館のHPにも出ていないので。大使館のHPの公知がどれだけあったか調べてみれば良い」

 私「訴状には肝心の出口さんとのやり取りは書かれていませんね」
池田「出口さんが自分で調べたか調べてないか。肝心の所は暈していますよね。一個人が大使館に問い合わせる事はできないんですよ。D氏が個人的に情報を知っていた事はあり得ない」
池田「ウソを自分から訴えくるなんてあり得ますか?この厚かましさはあり得ない。読売新聞に訴えてこられたからウソを付くなら未だ分りますよ、自分から裁判でウソを言い立てるなんて。彼は精神的に大丈夫なのか?」池田信夫さんは、かなりの早口で感想をまくしたてるように語っていましたが、説得力のある物ばかりで取り囲んだ傍聴者達は一々頷きながら記録していました。

 その中には記者も何人か混じっていましたが、最近厳しい上杉評を発表した『サイゾー』の記者もいて改めて池田氏にインタビューを申し入れていました。『サイゾー』は「上杉さんにも取材を申し込みますよ!」と意気軒昂。

次回上杉隆さんの名誉毀損裁判期日は2013年4月22日一時十五分から721号法廷にて。(了)

 写真は私の質問に全身全霊をかけたかのように熱い口調で答える池田信夫さん。
冷静なブログのイメージよりも熱血漢の文学青年の様でした。
今後も上杉さんや池田さんにインタビューを継続して申し込み、裁判の傍聴も出来る限り続けるつもりです。

Twitter @irakusa



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